人吉出身の犬童球渓が外国曲に詞を付けた「旅愁」「故郷の廃家」。広く歌い継がれる愛唱歌です。
アマチュア仲間で音楽隊を結成している熊本市の知人は月に1度ぐらいのペースで施設などを訪れるそうです。「旅愁」を3曲目ぐらいに入れてみんなで歌うと、お年寄りの表情が生き生きしてくるとか。
「ふけゆく秋の夜、旅の空の」。球渓がどこに旅した時でしょうか、人吉球磨の山河や両親への思いなどを夢路にもたどるというフレーズ、歌う人それぞれが育った故郷と結び付けジーンとくるのでしょう。
音楽は老化防止の妙薬とも。カラオケで若返る人も大勢います。口笛でも鼻歌でもいい、唱歌や童謡に親しむことは、間違いなく脳を刺激してくれます。
知人の音楽隊はプログラム終盤に「うさぎ追いしかの山」の「ふるさと」を組み込むそうです。球磨の山里の「紅葉」もシーズン。「赤や黄色の色さまざまに」とさわやかに歌ってみましょう。(X)