夏の全国高校野球選手権熊本大会で、3年連続決勝戦で敗退し甲子園出場をあと
一歩で逃している文徳高校。11年ぶりの甲子園出場と『先輩超え』を誓い、日々
の練習に精を出す清川睦生君に話を聞いた。
小学1年生から野球を始め、中学ではチームの中心選手として活躍した。高校で
はより高いレベルを求め、文徳学園を希望した。全国随一といわれる練習の厳しさ
と、人間形成の指導にも定評があり、視察も多く高校野球ファンの間でも有名な学
校だ。「衝撃を受けました」と見学に行った際の事を話す清川君。『野球部は学校
の鏡であれ』の教えを守り、普段の生活の充実なくして成功はない。と野球だけで
はないところも垣間見せる。選手一人ひとりの意識の高さにも驚きを覚えたという。
「素質のある者が人一倍努力するから生半可な気持ちでは通用しない」と話すが、
その表情には、そんな環境を楽しんでいるかのようだ。100人を超える部員の大
所帯だがメンバー入りにも自信をのぞかせる。全力疾走・全力発声が練習の基本。
チーム1・2の俊足と元気の良さを持ち「自分に合ってる場所だと思います」
「自分の持ち味を出していけばいけるはず」と胸を張る。
昨年秋の一年生市内大会では外野手・二番打者として全試合フル出場。打率5割
を残し2年連続優勝の立役者となった。九州学院や東海星翔などの強豪校を破って
の優勝も「日本一の練習をやっている。負けるはずがない」とプライドをにじませ
た。「同学年の選手には絶対に負けたくない。いつもすごい先輩達と練習している」
と目の前にある高い壁越えに闘志を燃やす。「歴代先輩が味わった悔しさに比べれ
ば、辛い練習なんかなんともない」と語った。11年振りの甲子園出場と『先輩超
え』の熱い想いを聞いた。