『攻めのスタイルを貫く』
高校柔道日本一を目指し、名門 大成高校(愛知県)へ進学を決めた竹内勇伸くん
に話を聞いた。恵まれた体格から切れのある小外刈りを得意とし、一本を取る柔道が
スタイル。-90キロ級と全国的に激戦階級だが、センスと将来性は抜群。「日本一
に一番近い逸材」と関係者は話す。全国中学校体育大会柔道競技・通称全中で全国
3位入賞。当時注目選手だった関東1位選手に勝利し、一躍全国区に名乗りを上げた。
小学1年から競技を始めたが、体もさほど大きくなく「本当に弱くて負けてばかり
でした」と話し、母親に引っ張られ稽古に行くくらい大の練習嫌い。「とにかく柔道が
嫌で逃げてました(笑)」と当時を振り返る。それでも小学4年で県の強化選手に選ばれ
「少しずつ柔道への意識が変わっていきました」と話す。県中優勝・全国3位と
順風満帆とも思える活躍ぶりだが、フィジカルの面での課題が多く、計12か所の
骨折も経験し「向いてないのでは」と自問自答を繰り返す日々を過ごしてきた。柔道
を諦めることも考えたが、そんなとき周りのサポートで立直るきっかけを掴んだという
。前向きに進むべき道を共に歩んでくれた仲間や親が居てくれたことが大きかったと
話し「仲間・指導者・親あっての選手。個人競技だがある意味団体戦です」「ひとり
じゃない・ひとりでは出来ないということを柔道を通して学びました」と感謝の気持ち
を口にした。
大成高校を選択した最大の理由は?との問いに「自分が目指すスタイルが一緒」
「人間教育もしっかりしているので選ばせて頂きました」と話した。バルセロナオリン
ピック金メダリストの古賀稔彦さんの御子息(世界ジュニア優勝)も大成高校在学中。
「良きライバルとして多くを学びたい」のも魅力の1つと考える。
自身の夢であるオリンピック金メダルを目指し、攻めの柔道を貫き、まずは高校日本一
獲得に向け名門校の扉をたたく勇伸くん。今後の活躍を期待したい。