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新聞記事を楽しむ15

~日曜日の朝刊、読書面を読んで購入した本から~

29日、近くの本屋で【緊急出版 平成28年熊本地震】を購入した。その中に、“県立大に避難し、新聞紙で暖をとる人たち=16日午前4時14分、熊本市東区の写真”を見た瞬間、3月に購入した、ポプラ社出版の【16歳の語り部】の一人、宮城県石巻高校1年生、津田穂乃果さんが語った言葉が思い浮かんだ。「母は、どんなに忙しくても必ずお弁当をつくってくれます。そのお弁当には、好きな物が1個と嫌いなもの1個、必ず入っているのです。そういうところにも、なんだか愛を感じます。父は、震災後、『ちゃんと目に焼きつけておきなさい』と言って流された家の前に連れていってくれたことや、体験を語る活動や今回の本のことも『お前がやりたいことならやればいい』と言って、私を信頼して任せてくれました。母も、父も、言葉よりも行動で愛情を示してくれる人でした。たぶん、あのとき私たちに必要だったのは、言葉ではありませんでした。ちゃんと、私たちのごちゃごちゃしたよくわからない気持ち、丸ごと見守ってくれるような、そんな大人の行動だったんだと思います。また、物資の配給のときも、見られたものではありません。大人が子どもをなぎ倒し、まさに争奪戦のような状態になったこともありました。」との思いだった。

また、昨年末にジャパン未来リーダーサミットに参加した近隣の高校生に「被災した経験から、無理に関わろうとしなくても『ちゃんと気にかけてくれもらえている』、『見てもらっている』というのは、子どもながらにはわかります。全部を聞き出そうとせず、子どもを信じて欲しいと思う。」との話しを聞いた。被災経験の語りから、大人の役割として子どもを見守ることや、信じることの大切さが伝わってきた。「もっと見る、聞く力を向上させて欲しい」という、子どもからのメッセージとも読み取れる。



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