◆2度続いた震度7の恐怖からまる1年。被害の大きかった益城、御船、熊本市東区を歩きました◆全壊した建物はかなり解体が進み、更地が増えたなというのが第一印象。一方、手つかずのままの住宅も点在、横を通るだけで胸が痛みます◆ほのぼのとした暮らしを支えていたはずの更地。伸び放題の雑草が、恐らく仮設住宅暮らしを強いられている被災者の、手入れどころじゃない現実をストレートに突きつけます
◆そんな中、たわわに実ったナツミカンや地面に落ちたキンカンの鮮やかな黄金色が何カ所にも見られました。普段の年なら、考えられない色◆口をすぼめながら酸っぱさを味わったり、砂糖漬けで楽しんだ暮らしがあったはずの住宅が姿を消しているのを無言のうちに語りかける植物のチカラに感動を覚えます◆平凡な表現ですけれど、鮮やかな緑と黄金色に生きる力をもらった散策のひと時でした。(X)