「少数精鋭 最後の舞台に挑む」
部員不足で最後の中体連に挑む湯前中学校野球部に注目した。かつて人吉球磨地区の強豪校として毎年活躍をみせてきた湯前中学校。今季より部員不足で、湯前中単独での出場が困難となり、水上中学校との合同チームでの出場となった。少数のため満足な練習が出来ない環境だが、それでも部員達の表情は明るい。主将の本村匠君(3年)は「一人が二人分の動きや、声だしでカバーしている」「ハンデとは思っていない」と前向き。顧問の原口寛文教諭(44)も「主将がしっかりまとめてくれていて何も心配はしていない」と全幅の信頼を寄せる。
新チーム結成当初は負けが込み表情も暗かったが今は違う。人数が少ない分コミュニケーションがより密に取れ、プレーについて話す機会も多くなったことで精度が上がった。最近では強豪校との試合でも互角以上に渡り合うまでに成長。エースで4番の木村颯君を中心に、堅実な守備が光る岩野陽太君、ガッツマンの橋田優也君、攻めの守備が持味の尾方倫太郎君。と個性派集団が最後の挑戦に闘志を燃やしている。少ない人数だが、「大好きな野球をやれる舞台を用意してくださった先生や関係者の方々に感謝したい」と本村君。中学生活最後の大会。活躍を期待したい。
(左から)主将 本村君 ・ 内野手 岩野君
(左から)エース 木村君 ・ 内野手 橋田君
外野手 尾方君